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疾患解説

フリガナ ビタミンAケツボウショウ
別名 レチノール欠乏症
臓器区分 代謝性疾患
英疾患名 Vitamin A Deficiency
ICD10 E50.9
疾患の概念 原発性ビタミンA欠乏症は、長期の摂取不足で発症するもので、βカロチンを欠いた米を主食とする地域に特有の疾患である。二次性ビタミンA欠乏症は、βカロチンのビタミンAへの転換不十分か、ビタミンAの吸収、貯蔵または輸送の障害により発症する。ビタミンAは、網膜桿状体のロドプシンの成分であり、光を認知する作用を持つため、その不足は夜盲症の原因になり得る。
診断の手掛 初期症状は、眼の暗順応障害であるが、眼球乾燥や皮膚の角質化を訴える患者を診たら本症を疑う。特有の所見として、結膜および角膜の乾燥と肥厚を伴う眼球乾燥症が起こる。また、上皮組織片と眼球結膜上の分泌物からなる表層性の泡状斑(ビトー斑)が出現する。皮膚の角化は乾燥、鱗屑、毛包の肥厚を来す。気道、消化管、尿路の粘膜にも角化が起こることがあり、気道の角化は感染を引き起こす事がある。
主訴 易感染性|Susceptibility to infection
食欲不振|Anorexia
視力障害|Blurred vision/Visual impairment
皮膚乾燥|Xeroderma
鑑別疾患 ジアルジア症|Giardiasis
肝硬変|Cirrhosis of Liver
膵機能不全
十二指腸バイパス
スプルー
胆管障害
慢性下痢
嚢胞性線維症|Cystic Fibrosis(CF)
スクリーニング検査
異常値を示す検査 Retinol|ビタミンA/レチノール [/S]
Retinol-binding Protein|レチノール結合蛋白 [/S]
関連する検査の読み方 【レチノール結合蛋白】
低値になる。RBPは肝で合成される糖蛋白でビタミンA(レチノール)と結合し運搬する機能がある。臨床的には半減期が16時間と短いこと、アルブミンやコリンエステラーゼと良く相関することから、肝の蛋白合成能や栄養状態の評価に用いる。
【血漿レチノール】
通常は肝の貯蔵がなくなってから低下する。血漿レチノールは急性感染症でも低下するが、肝に大量に貯蔵されているため、欠乏症になることは稀である。ビタミンAは別名レチノールと呼ばれる脂溶性ビタミンの一種で動物の成長、視覚、生殖機能、骨形成、免疫機能などに関係し、ヒトでは眼と肝に存在している。血中ではレチノール結合蛋白と結合して標的臓器に運ばれる。臨床的にはビタミンA欠乏症・過剰症、吸収不良症候群を疑う時や肝予備能の指標として用いる。
【細胞診】
眼球結膜の圧入式細胞診で、粘液産生細胞数が低下している。
【生検】
肝生検で直接ビタミンAの含量を測定する。
検体検査以外の検査計画 暗順応試験、桿状体暗点測定、網膜電図検査

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