疾患解説
| フリガナ | テイコレステロールケッショウ |
| 別名 | 低脂血症 |
| 臓器区分 | 代謝性疾患 |
| 英疾患名 | Hypocholesterolemia |
| ICD10 | E78.9 |
| 疾患の概念 | 低コレステロール血症は総コレステロールが120mg/dL未満、またはLDLコレステロールが50mg/dL未満と定義され、原発性(遺伝性)または二次性の原因によって引き起こされる血清リポ蛋白の減少が見られる。原発性は無βリポ蛋白血症、低βリポ蛋白血症とカイロミクロン停滞病に分けられる。二次性は甲状腺機能亢進症、慢性感染症、悪性疾患、栄養不良、吸収不良などで発症する。無βリポ蛋白血症は常染色体劣性遺伝疾患で、カイロミクロンおよび超低比重リポ蛋白の生成に必要なミクロソームトリグリセリド転送蛋白の遺伝子変異により引き起こされる。食物中の脂肪が吸収されないため、リポ蛋白が血清中に存在しない。総コレステロールは45mg/dL未満、中性脂肪は20mg/dL未満で、低比重リポ蛋白は検出できない。低βリポ蛋白血症は常染色体優性遺伝形式で、ホモ接合体は、先天性βリポ蛋白欠損症と臨床上区別がつかない。また、ヘテロ接合体は、軽微な神経系の異常が見られる他に症状が殆ど見られない。カイロミクロン蓄積症は常染色体劣性遺伝疾患で、腸上皮細胞からのアポB分泌が不足するためカイロミクロン合成は行われないが、超低比重リポ蛋白の合成は損なわれない。有棘赤血球や神経障害を認めることもある |
| 診断の手掛 | 通常は無症状で健診や脂質スクリーニング検査の際に偶然見つかることが多い。 |
| 主訴 |
体重減少|Weight loss やせ|Weight loss |
| 鑑別疾患 |
低LDLコレステロール血症 甲状腺機能亢進症|Hyperthyroidism 慢性感染症 悪性腫瘍 栄養不良 無βリポ蛋白血症|A-β-lipoproteinemia/Abetalipoproteinemia 低βリポ蛋白血症 カイロミクロン停滞病 クローン病|Crohn's Disease |
| スクリーニング検査 |
Cholesterol|総コレステロール/コレステロール/コレステリン [ LDL-Cholesterol|LDL-コレステロール/低比重リポ蛋白コレステロール [ Lymphocytes|リンパ球 [ |
| 異常値を示す検査 |
CD4+ Lymphocytes [ CD8+ Lymphocytes [ Interleukin-2|インターロイキン-2 [ Lymphocyte T-Cells|T細胞 [ |
| 関連する検査の読み方 |
【コレステロール】 ヘテロ接合体では50~100mg/dLとなり、LDLコレステロールは低下、HDLコレステロールは基準範囲内である。 |
| 検体検査以外の検査計画 |