疾患解説
フリガナ | リンパキュウセイミャクラクズイマクエン |
別名 | |
臓器区分 | 感染性疾患 |
英疾患名 | Lymphocytic Choriomeningitis |
ICD10 | A87.2 |
疾患の概念 | アレナウイルスによって引き起こされる無菌性髄膜炎で、時にインフルエンザ様症状、関節炎、耳下腺炎、睾丸炎、脳炎を伴う。ハツカネズミやハムスターの排泄物や分泌物で汚染された食物から感染する。この疾患は、秋から冬にかけて、主として成人に発症する。 |
診断の手掛 | ハツカネズミまたはハムスターと接触1~2週間後にインフルエンザ様症状を訴えたら本症を疑う。特にハツカネズミと接触歴がある患者が、無菌性髄膜炎または脳炎などの症状を示したら感染の可能性が高い。悪寒・振戦を伴う発熱は、38.5~40℃で、全身倦怠感、脱力、筋肉痛、腰痛、眼窩後部の頭痛、羞明、食欲不振、悪心およびふらつきを伴う。発症から5日~3週間後に1~2日間病状が好転する事があるが、多くは再発し、繰り返す発熱、頭痛、発疹、中手指節関節および近位指節間関節の腫脹、髄膜刺激徴候、精巣炎、耳下腺炎、または頭皮の脱毛を伴う。 |
主訴 |
インフルエンザ様症状|Flu-like symptoms 嘔吐|Vomiting 悪心|Nausea 筋肉痛|Myalgia 羞明|Photophobia/Photosensitibity 食欲不振|Anorexia 頭痛|Headache/Cephalalgia 全身倦怠感|General malaise/Fatigue 脱力感|Weekness 発熱|Pyrexia/Fervescence/Fever 腰痛|Low back pain/Lumbago |
鑑別疾患 |
インフルエンザ|Influenza 脳炎|Encephalitis 関節炎 耳下腺炎 |
スクリーニング検査 |
Leukocytes|白血球数 [/B] Lymphocytes|リンパ球 [/B, /CSF] Platelets|血小板 [/B] Protein-Total|総蛋白/血清総蛋白/血清蛋白定量 [/CSF] γ-Globulin|γ-グロブリン [/CSF] |
異常値を示す検査 |
Complement Fixation [/S] Neutralizing Antibodies [/S] |
関連する検査の読み方 |
【白血球数】 発症1週間で2,000~3,000/μL程度に低下し、リンパ球が80%を超える。この時期には発熱が見られる 【血小板】 発症1週間で50,000~100,000/μL程度に低下することがある。 【髄液一般検査】 ブドウ糖は15mg/dL程度まで低下する。白血球はリンパ球が80%を超える。髄液中のウイルス陽性が確定診断になる。 |
検体検査以外の検査計画 |