疾患解説
フリガナ | ヒキノウコウシンショウ |
別名 | |
臓器区分 | 血液・造血器疾患 |
英疾患名 | Hypersplenism |
ICD10 | D73.1 |
疾患の概念 | 脾機能亢進症は1.脾腫 2.一系統以上の血球減少 3.骨髄の過形成 4.摘脾による血球減少の改善の4つの特徴を有する疾患で、あらゆる原因の脾腫に誘発される二次現象とされている。脾臓の機械的フィルター機能の亢進により、赤血球、白血球、血小板が捕捉され減少する。血球系の減少は代償性の骨髄過形成を引き起こす。 |
診断の手掛 | 多くは無症状であるが、腹部膨満感や就寝時の腹部違和感が初発症状のことがある。通常は貧血症状を呈する患者に脾腫が見られたら本症を疑う。脾腫の大きさは貧血の度合いに比例し、ヘモグロビン1gにつき、脾臓は肋骨縁の下で約2cm拡大する。 |
主訴 |
脾腫|Splenomegaly 貧血症状|Anemic symptom 腹部膨満感|Sense of Abdominal fullness 門脈圧亢進症状|Portal hypertension |
鑑別疾患 |
門脈圧亢進症 肝硬変|Cirrhosis of Liver 右心不全 骨髄増殖性疾患 リンパ増殖性疾患 伝染性単核球症|Infectious Mononucleosis サイトメガロウイルス感染症|Cytomegalovirus Infection 全身性エリテマトーデス|Systemic Lupus Erythematosus(SLE) アミロイドーシス|Amyloidosis Budd-Chiari症候群 Niemann-Pick病 |
スクリーニング検査 |
Erythrocytes|赤血球数 [/B] Hematocrit|ヘマトクリット/赤血球容積率 [/B] Hemoglobin|ヘモグロビン/血色素量 [/B] Leukocytes|白血球数 [/B] Neutrophils|好中球 [/B] Platelets|血小板 [/B] |
異常値を示す検査 |
Erythrocyte Survival|赤血球寿命 [/RBC] Volume [/P] |
関連する検査の読み方 |
【CBC】 正色素性正球性の貧血が認められる。白血球も脾で補足されるため3,000~4,000/μL程度に減少する。 【血小板】 血小板の90%が脾に集積するため血小板減少が見られる。 【骨髄像】 過形成の像が見られ、網赤血球が著増している。 |
検体検査以外の検査計画 |