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疾患解説

フリガナ オウカクマクカノウヨウ
別名
臓器区分 感染性疾患
英疾患名 Subdiaphragmatic Abscess
ICD10 K65.0
疾患の概念 横隔膜下腔に炎症が波及し、膿瘍が形成された病態で、腹膜膿瘍では最も頻度が高い。好気性菌と嫌気性菌の混合感染の頻度が高いことが特徴である。また、横隔膜下膿瘍は、胸腔に広がり膿胸、肺膿瘍、肺炎を引き起こすことがある。
診断の手掛 多くの横隔膜下膿瘍は手術、外傷による汚染が原因である。手術後に治癒の遷延や原因不明の高熱が続く患者を診たら本症を疑う。また、乾性咳、胸痛、呼吸困難、肩関節痛などの胸部症状も見逃せない。胸部聴診では、ラ音、類鼾音、摩擦音が聞こえることがある。また、肺底部に無気肺、肺炎、胸水を発症すると、打診で濁音および呼吸音減弱が認められる。
主訴 肩痛|Shoulder pain
乾性咳|Dry cough
胸痛|Chest pain
高熱|High fever/Hyperthermia
呼吸困難|Dyspnea
咳|Cough
全身倦怠感|General malaise/Fatigue
体重減少|Weight loss
痰|Sputum
発熱|Pyrexia/Fervescence/Fever
頻脈|Tachycardia
腹痛|Abdominal pain
やせ|Weight loss
鑑別疾患 外傷性肝血腫
外傷性脾血腫
肝膿瘍|Liver Abscess
胸膜炎
膿胸|Empyema
腹膜炎|Peritonitis
消化管穿孔
急性虫垂炎|Acute Appendicitis
憩室症|Diverticulosis
クローン病|Crohn's Disease
骨盤内炎症性疾患|Pelvic Inflammatory Disease(PID)
腹膜炎|Peritonitis
スクリーニング検査 Amylase|アミラーゼ [/S]
C-reactive Protein|C反応性蛋白 [/S]
Erythrocyte Sedimentation Rate|赤血球沈降速度 [/B]
Hematocrit|ヘマトクリット/赤血球容積率 [/B]
Hemoglobin|ヘモグロビン/血色素量 [/B]
Leukocytes|白血球数 [/B]
異常値を示す検査
関連する検査の読み方 【CBC】
白血球増加と貧血がみられる。白血球は核の左方移動を認める。
【CRP】【ESR】
CRPは高値になり、ESRは亢進する。
【膿瘍細菌培養・嫌気培養】
起炎菌は嫌気性菌やグラム陰性桿菌が多い。
検体検査以外の検査計画 腹部超音波検査、胸部X線検査、腹部X線検査、CT検査

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