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疾患解説

フリガナ フクマクエン
別名
臓器区分 消化器疾患
英疾患名 Peritonitis
ICD10 K65.9
疾患の概念 腹腔内の炎症で、広がりの程度で「限局性腹膜炎」と「汎発性腹膜炎」に分けられ、臨床的には急性、慢性、癌性に分けられる。原因は、多くの場合炎症、潰瘍、癌などによる消化管の穿孔によるが、内視鏡による穿孔や手術時の縫合不全なども原因となる。
診断の手掛 激しい腹痛、腹膜刺激症状による悪心、嘔吐、発熱、呼吸促迫、頻脈を呈する患者を診たら本症を疑う。消化管の穿孔が最も重篤な原因なので、本症を疑ったら原因となる基礎疾患と穿孔の場所を積極的に検索する。
主訴 嘔吐|Vomiting
悪寒戦慄|Chill with shivening
悪心|Nausea
筋性防御|Muscular defense/Muscle guarding
呼吸促迫|Respiratory distress
鼓腸|Meteorism/Tympanism/Bloat
食欲不振|Anorexia
ショック|Shock
体重減少|Weight loss
腸雑音減弱|Hyporeflexia of intestinal murmur
発熱|Pyrexia/Fervescence/Fever
頻脈|Tachycardia
腹痛|Abdominal pain
腹部膨満感|Sense of Abdominal fullness
腹膜炎顔貌|Abdominal face
腹膜刺激症状|Peritoneal irritation sign
ブルンベルグ徴候|Blumberg sign
やせ|Weight loss
鑑別疾患 外傷
肝硬変|Cirrhosis of Liver
急性虫垂炎|Acute Appendicitis
消化管穿孔
糖尿病性ケトアシドーシス|Diabetic Ketoacidosis(DKA)
熱傷
敗血症|Sepsis
腹腔内膿瘍
麻痺性イレウス
急性膵炎|Acute Pancreatitis
胆石症|Cholecystolithiasis
急性胃腸炎
スクリーニング検査 Albumin|アルブミン [/S]
Amylase|アミラーゼ [/S]
Eosinophils|好酸球 [/AsF]
Erythrocytes|赤血球数 [/AsF, /PeF]
Glucose|グルコース/血糖/ブドウ糖 [/AsF]
Hematocrit|ヘマトクリット/赤血球容積率 [/B]
Hemoglobin|ヘモグロビン/血色素量 [/B]
Leukocytes|白血球数 [/AsF, /B]
Lymphocytes|リンパ球 [/AsF]
Monocytes|単球 [/AsF, /PeF]
Neutrophils|好中球 [/AsF, /B, /PlF]
Potassium|カリウム [/S]
Protein-Total|総蛋白/血清総蛋白/血清蛋白定量 [/AsF, /PeF]
Sodium|ナトリウム [/S]
Urea Nitrogen|尿素窒素 [/S]
異常値を示す検査 6-Keto-Prostaglandin F1α|6-ケトプロスタグランジンF1α/プロスタサイクリン [/AsF]
Aldosterone|アルドステロン [/P, /U]
CA 125|CA125 [/S]
CA602|CA602 [/S]
Catecholamines|カテコールアミン総 [/P, /U]
Glucocorticoids [/P]
Interleukin-6|インターロイキン-6 [/AsF, /S]
Leukotriene B4|ロイコトリエンB4 [/P]
Phospholipase A2 Type I [/S]
Prostaglandin E2|プロスタグランジンE2 [/AsF]
Soluble Intercellular Adhesion Molecule-1|可溶性ICAM-1/可溶性CD54/細胞接着分子-1 [/AsF, /S]
Specific Gravity|比重(尿)/尿比重 [/PeF]
Thromboxane B2|トロンボキサンB2 [/AsF]
Volume [/P]
関連する検査の読み方 【CBC】
汎発性腹膜炎では白血球数は20,000/μLを超える。
【CA602】
増加することがある。CA602はヒト卵巣明細胞腺癌細胞株を免疫原とするモノクローナル抗体により認識されるコア蛋白関連抗原でCA125に類似している。臨床的意義はCA125、CA130とほぼ同じで卵巣漿液性嚢胞腺癌と類内膜癌で高い陽性率を示すが、子宮内膜症でも偽陽性になる。
【腹水一般検査】
滲出性腹水で血性なら癌性腹膜炎、乳びなら結核性、膿性なら化膿性を疑う。
【腹水嫌気培養】
グラム染色や嫌気培養で菌が同定される。
【淋菌抗原】
女性の腹膜炎では検査が必要なこともある。淋菌抗原検査は淋菌菌体表面抗原に対するポリクロナール抗体を検出するもので、培養法に比べ操作が簡単なこと、死菌でも検出出来ることなどの利点がある。ただし、ポリクロナール抗体を使用しているので、淋菌以外のナイセリアの混入があると偽陽性になる。臨床的には男性で尿道炎、前立腺炎、女性で子宮頸管炎、子宮内膜炎、付属器炎、骨盤内感染症を疑う患者は本検査が必要である。
【脾機能低下】
脾機能低下状態の患者は肺炎球菌に対する抵抗力が弱いので、脾摘後は注意する
検体検査以外の検査計画 腹部単純X線検査(立位・左側臥位)、CT検査、MRI検査、超音波検査

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