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疾患解説

フリガナ カノウセイカンノウヨウ
別名
臓器区分 消化器疾患
英疾患名 Pyogenic Liver Abscess
ICD10 K75.0
疾患の概念 細菌が肝に膿瘍を形成する病態で、起炎菌は、主としてグラム陰性桿菌、グラム陽性球菌、嫌気性菌である。原因は、良性および悪性の胆道閉塞によって起る胆道感染からの波及とされている。肝は、膿瘍形成が最も多い臓器で、内臓膿瘍の約半数を占める。症例の約20%は、原発巣が特定できない。
診断の手掛 発熱、腹痛(右上腹部、心窩部)、肝腫大、黄疸が主徴であるが、全身倦怠感、食欲不振、体重減少などの全身症状を伴うことが多いので、このような患者を診たら本症を疑う。最も高率に出現する症状は、発熱である。また、高齢者では不明熱が唯一の症状のこともあるので注意する。
主訴 意識障害|Memory impaiment
黄疸|Jaundice
悪寒戦慄|Chill with shivening
肩痛|Shoulder pain
間欠熱|Intermittent fever
肝腫大|Hepatomegaly
高熱|High fever/Hyperthermia
刺激性咳|Irritative cough
弛張熱|Remittent fever
食欲不振|Anorexia
ショック|Shock
咳|Cough
全身倦怠感|General malaise/Fatigue
体重減少|Weight loss
痰|Sputum
発熱|Pyrexia/Fervescence/Fever
腹痛|Abdominal pain
右肩痛|Right shoulder pain
やせ|Weight loss
鑑別疾患 転移性肝癌|Metastatic Neoplasm to Liver/Secondary Cancer of Liver
肝内胆管癌
アメーバ性肝膿瘍
肝エキノコックス症
肝嚢胞
敗血症|Sepsis
白血球増多症
貧血
回虫症|Ascariasis
アシネトバクター感染症
スクリーニング検査 α-Fetoprotein|α-フェトプロテイン [/S]
Albumin|アルブミン [/S]
Alkaline Phosphatase|アルカリホスファターゼ/アルカリ性ホスファターゼ [/S]
Alanine Aminotransferase|アラニンアミノトランスフェラーゼ/グルタミン酸ピルビン酸トランスアミナーゼ [/S]
Amylase|アミラーゼ [/S]
Activated Partial Thromboplastin Time|活性化部分トロンボプラスチン時間 [/P]
Aspartate Aminotransferase|アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ/グルタミン酸オキサロ酢酸トランスアミナーゼ [/S]
Bilirubin-Total|総ビリルビン/ビリルビン [/S]
Cholinesterase|コリンエステラーゼ/ブチルコリンエステラーゼ/偽コリンエステラーゼ [/S]
Erythrocyte Sedimentation Rate|赤血球沈降速度 [/B]
Glucose|グルコース/血糖/ブドウ糖 [/S]
Hematocrit|ヘマトクリット/赤血球容積率 [/B]
Hemoglobin|ヘモグロビン/血色素量 [/B, /P]
Leucine Aminopeptidase|ロイシンアミノペプチダーゼ [/S]
Leukocytes|白血球数 [/B]
Neutrophils|好中球 [/B]
Prothrombin Time|プロトロンビン時間 [/P]
γ-Globulin|γ-グロブリン [/S]
γ-Glutamyltranspeptidase|γ-グルタミルトランスペプチダーゼ/γ-グルタミルトランスフェラーゼ [/S]
異常値を示す検査 Erythrocyte Survival|赤血球寿命 [/RBC]
International Normalized Ratio|プロトロンビン-INR [/P]
Isocitrate Dehydrogenase|イソクエン酸脱水素酵素/イソクエン酸デヒドロゲナーゼ [/S]
Ornithine Carbamoyl Transferase|オルニチンカルバミルトランスフェラーゼ [/S]
Sulfate [/U]
Vitamin B12|ビタミンB12/コバラミン/シアノコバラミン [/S]
関連する検査の読み方 【ALP】
最も信頼できる検査所見で、70~75%の患者で増加する。
【ビリルビン】
増加する。10mg/dL以上ならアメーバ性より本症が示唆され、組織破壊の程度が重く予後不良である。約50%の患者に見られる。
【AST】
48%の患者で上昇する。
【アルブミン】
約半数の患者で低下する。
【CBC】
多くの症例で正球性正色素性貧血と白血球増加を認める。DICを併発すると血小板が激減する。
【膿汁グラム染色】
グラム陰性桿菌(大腸菌、クレブシェラ)、嫌気性菌(バクテロイデス・フラジリス)が検出される。
【血液培養】
採血を発熱時に行うと陽性率が高い。
検体検査以外の検査計画 腹部単純X線検査、腹部超音波検査、CT検査、MRI検査、経皮肝胆道造影検査

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