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疾患解説
フリガナ
ライショウコウグン
別名
臓器区分
感染性疾患
英疾患名
Reye's Syndrome
ICD10
G93.7
疾患の概念
インフルエンザ、水痘、帯状疱疹などのウイルス感染に続発する急性脳症と肝の脂肪浸潤を来す疾患で、解熱鎮静剤としてサリチル酸塩が投与された場合に多く発症する(発症リスクは35倍)傾向が見られる。発症は、15歳以下の小児にほぼ限定される。ライ症候群の原因は不明であるが、症例の多くはA型もしくはB型インフルエンザまたは水痘の感染に続発する。
診断の手掛
インフルエンザ様症状の5~7日後に重度の悪心、嘔吐や精神状態の変化を来した患者を診たら本症を疑う。特に突然発症した脳症と肝機能障害による激しい嘔吐を呈する小児では、必ずライ症候群を疑う。治療薬として非ステロイド系解熱鎮静剤、特にサリチル酸を使用をチェックする。診断は、同様の症状を示す敗血症、リンまたは四塩化炭素中毒、サリチル酸中毒中毒、およびオルニチントランスカルバミラーゼ欠損、全身性カルニチン欠損症、中鎖アシルCoA脱水素酵素欠損症などの代謝性疾患の除外が必要である。
主訴
インフルエンザ様症状|Flu-like symptoms
嘔吐|Vomiting
悪心|Nausea
肝腫大|Hepatomegaly
傾眠|Drowsiness/Somonolency
痙攣発作|Seizures/Convulsion/Convulsive seizure
血圧低下|Blood pressure decreased
下痢|Diarrhea
高熱|High fever/Hyperthermia
昏睡|Coma
昏迷|Stupor
錯乱|Confusion
嗜眠|Lethargy
せん妄|Delirium
てんかん発作|Epileptic stroke/Epileptic seizure
発熱|Pyrexia/Fervescence/Fever
鑑別疾患
細菌性髄膜炎|Bacterial Meningitis
ウイルス性脳炎|Viral Encephalitis
急性肝炎|Acute Hepatitis
劇症肝炎|Fulminant Hepatitis
ショック|Shock
敗血症|Sepsis
先天性代謝異常症
薬物中毒(アセチルサリチル酸、パルブロ酸、四塩化炭素)
スクリーニング検査
Alanine Aminotransferase|アラニンアミノトランスフェラーゼ/グルタミン酸ピルビン酸トランスアミナーゼ
[
/S]
Aspartate Aminotransferase|アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ/グルタミン酸オキサロ酢酸トランスアミナーゼ
[
/S]
Bilirubin-Total|総ビリルビン/ビリルビン
[
/S]
Creatine Kinase|クレアチンキナーゼ/クレアチンホスホキナーゼ
[
/S]
Creatinine|クレアチニン
[
/S]
Glucose|グルコース/血糖/ブドウ糖
[
/CSF,
/S]
Lactate Dehydrogenase|乳酸デヒドロゲナーゼ
[
/S]
Phosphate|無機リン
[
/S]
Potassium|カリウム
[
/S]
Protein-Total|総蛋白/血清総蛋白/血清蛋白定量
[
/CSF]
Prothrombin Time|プロトロンビン時間
[
/P]
Sodium|ナトリウム
[
/S]
Urea Nitrogen|尿素窒素
[
/S]
異常値を示す検査
Amino Acids|アミノ酸分析/アミノ酸41分画
[
/P]
Ammonia|アンモニア
[
/B]
Bicarbonate|血漿HCO3-濃度/重炭酸イオン
[
/S]
Carbon Dioxide Partial Pressure|動脈血CO2分圧/炭酸ガス分圧/CO2分圧/PCO2/PaCO2
[
/B]
Carnitine|カルニチン分画/ビタミンBT
[
/S]
Creatine Kinase MB-Isoenzyme|CK-MB
[
/S]
Free Fatty Acids|遊離脂肪酸/非エステル型脂肪酸/FFA
[
/S]
Lactate|乳酸/ラクテート
[
/B]
pH|尿pH
[
/B]
関連する検査の読み方
【髄液一般検査】
圧上昇、白血球は8~10/μL未満、蛋白は正常である。
【ブドウ糖】
症例の15%、特に4歳未満の小児では低血糖とCSFのブドウ糖濃度低下が見られるが、この場合は代謝性疾患のスクリーニング検査を行う。
【AST】【ALT】
基準範囲の3倍を超すが、ビリルビンは増加しないことが多い。
【血糖】
低血糖になる。
【アンモニア】
高値になる。
【PT時間】
延長する。
【肝生検】
脳症が急性に発症し肝機能障害に関連する激しい嘔吐を呈する小児では、ライ症候群を疑い肝生検を行う。肝に小滴性脂肪変性を認めたら確定診断となる。肝生検は、散発例や2歳未満の小児において有用である。
検体検査以外の検査計画
頭部CT検査、脳波検査
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