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疾患解説

フリガナ センタンキョダイショウ
別名
臓器区分 内分泌疾患
英疾患名 Acromegaly
ICD10 E22.0
疾患の概念 主として成長ホルモン産生下垂体腺腫によって引き起こされる、特有の容貌と代謝異常を来す疾患で、先端巨大症顔貌や四肢先端巨大などの特徴ある臨床所見を示す。GHの分泌過剰は、20代から40代の間に始まり、骨端閉鎖後にGHの分泌過剰が始まった場合は、初期症状として顔貌粗造及び手足の軟組織の腫大が起こる。
診断の手掛 特異の顔貌や四肢の先端巨大化から診断は容易であるが、発病初期は変化が軽微で見逃される場合も多い。靴や指輪の大きさの変化から診断に至ることもある。先端巨大症の成人は、粗い体毛が増加し、皮膚は肥厚して黒ずむ。皮脂腺と汗腺が肥大するので、発汗過多および不快な体臭を訴える。下顎骨の成長過剰は、下顎の突出(顎前突症)と歯の不正咬合を来す。約30%の患者に冠動脈疾患、不整脈を伴う心筋症、左室肥大、拡張機能障害が見られる。先端巨大症の男性の約1/3は勃起障害を、女性のほぼ全員が月経不順または無月経となる。また、睡眠時無呼吸が60%の患者に見られ、20%の患者は糖尿病を発症する。
【診断基準:2015年厚労省】
1.主要項目:(1)主症状:①手足の容積の増大 ②先端巨大症様顔貌 ③巨大舌 (2):検査所見:①成長ホルモン分泌過剰、血中GH値がブドウ糖75g投与で正常域(GH底値1ng/mL未満)まで抑制されない。 ②血中IGF-1(ソマトメジンC)の高値 ③CTまたはMRIで下垂体腺腫の所見を認める。
2.参考事項:(1)発汗過多 (2)頭痛 (3)視野障害 (4)女性における月経障害 (5)睡眠時無呼吸症候群 (6)耐糖能異常 (7)高血圧 (8)咬合不全 (9)頭蓋骨および手足の単純X線の異常。
3.診断基準:確実例:1(1)①から③の1項目以上を満たし、かつ1(2)①から③のすべての項目を満たすもの。可能性を考慮:ブドウ糖負荷でGHが正常域に抑制されたり、臨床症状が軽微な場合でも、IGF-1が高値で、1(2)③を満たすもの。
主訴 いびき|Snore
嘔吐|Vomiting
悪心|Nausea
視野障害|Disturbance in visual field
頭痛|Headache/Cephalalgia
先端巨大|Acromegaly
特異的顔貌|Specific face
発汗異常|Dyshidrosis/Paridrosis
鑑別疾患 体質性高身長
マルファン症候群|Marfan's Syndrome
Sotos症候群
クラインフェルター症候群|Klinefelter's Syndrome
思春期早発症|Precocious Puberty
皮膚骨膜肥厚症
性腺機能低下症
耐糖能障害
乳汁漏出症
インポテンス
月経不順
無月経
スクリーニング検査 Albumin|アルブミン [/U]
Alkaline Phosphatase|アルカリホスファターゼ/アルカリ性ホスファターゼ [/S]
C-Peptide|C-ペプチド [/P]
Calcium|カルシウム [/S, /U]
Creatinine|クレアチニン [/S]
GFR|糸球体濾過量 [/U]
Glucose|グルコース/血糖/ブドウ糖 [/S, /U]
Phosphate|無機リン [/S]
Protein-Total|総蛋白/血清総蛋白/血清蛋白定量 [/CSF]
Thyroxine (T4)|総サイロキシン/総T4/サイロキシン/チロキシン [/S]
Tri-Iodothyronine (T3)|総トリヨードサイロニン/総T3/トリヨードサイロニン/トリヨードチロニン [/S]
Thyroid Stimulating Hormone|甲状腺刺激ホルモン [/S]
Urea Nitrogen|尿素窒素 [/S]
Uric Acid|尿酸 [/S, /S]
異常値を示す検査 17-Ketosteroids|17-ケトステロイド [/U, /U]
Acetoacetate [/S]
Amino-terminal Propeptide of Type III Collagen [/S]
Androgens|テストステロン/総テストステロン/アンドロゲン [/P]
Basal Metabolic Rate [/Patient]
C-Peptide|C-ペプチド [/P]
Creatine|クレアチン [/S, /U]
Creatinine Clearance|クレアチニンクリアランス [/U]
Free Fatty Acids|遊離脂肪酸/非エステル型脂肪酸/FFA [/S]
Glucose Tolerance|ブドウ糖負荷試験/グルコース負荷試験 [/S]
Gonadotropins|ヒト絨毛性ゴナドトロピン/絨毛性ゴナドトロピン [/P, /U]
Growth Hormone|成長ホルモン [/P, /U]
Growth Hormone Binding Protein|成長ホルモン結合蛋白 [/S]
Growth Hormone Binding Protein-II [/S]
Hydroxyproline|総ヒドロキシプロリン/ヒドロキシプロリン [/U]
Insulin|インスリン [/P]
Insulin Tolerance [/P]
Insulin-like Growth Factor Binding Protein-3|インスリン様成長因子結合蛋白-3型/IGF結合蛋白-3 [/S]
Insulin-like Growth Factor-I|インスリン様成長因子-1/ソマトメジンC [/P, /S]
Osteocalcin|オステオカルシン [/S]
Prolactin|プロラクチン/乳汁分泌ホルモン [/P]
Protein|総蛋白/血清総蛋白/血清蛋白定量 [/CSF]
Pyrophosphate [/Synovial Fluid]
Specific Gravity|比重(尿)/尿比重 [/U]
Testosterone|テストステロン/総テストステロン/アンドロゲン [/S]
Thyroxine Binding Globulin|サイロキシン結合グロブリン/チロキシン結合グロブリン [/S, /S]
VLDL-Cholesterol [/S]
Zinc|亜鉛 [/S]
α-Subunit [/P]
α-Subunit of Glycoprotein Hormones [/P]
関連する検査の読み方 【インスリン様成長因子-Ⅰ】
常に上昇しているので臨床的に先端巨大症を疑う場合の有力なスクリーニング検査である。殆どの症例で基準範囲の5倍以上に上昇している。上昇が中程度であれば、75gのブドウ糖を経口投与して、30分毎に2時間にわたり血中成長ホルモン濃度を測定する。成長ホルモンの濃度が1ng/mL以下に抑制されなければ、先端巨大症の診断が確定する。
【プロラクチン】
25%の患者で高値になるので、必ず測定する。先端巨大症の男性の約3分の1は勃起障害を,女性のほぼ全員が月経不順または無月経を呈する。
【成長ホルモン】
通常10ng/mL以上に増加し、IGF-1と血清無機リンの高値を伴う。GHは下垂体前葉から分泌されるペプチドホルモンで成長ホルモン分泌促進因子(GRF)と成長ホルモン分泌抑制因子(GIF、ソマトスタチン)によって分泌が調節されている。生理的には成長促進、糖質・脂質代謝、蛋白合成促進、骨増成などの作用がある。臨床的には低身長、先端巨大症、巨人症などを見た場合に測定する。異常値を認めたらソマトメジンC(IGF-1)を測定し、両者低値ならGH分泌不全を、両者高値なら先端巨大症を疑う。
【TSH】
続発性甲状腺機能低下症がよく見られる。
【無機リン】
健常者と異なり午前に高く、午後に低い傾向を示す。
【ブロモクリプチン試験】
血中GH濃度は低下する。プロモクリプチン2.5mgを内服し、2,4,6、8、時間後に採血し成長ホルモンとプロラクチンを測定する。
【奇異性反応】
TRHやGnRH負荷により健常者では見られない血中GH濃度の上昇が見られ、奇異反応と呼ばれている。
【血糖】
先端巨大症には糖尿病の合併が多い。
【ブドウ糖負荷試験】
GH値が基準範囲を超えていれば、必ずGTTを行いGH値を測定し、1μg/L以下であれば先端巨大症は否定される。
検体検査以外の検査計画 頭蓋単純X線検査、胸部X線検査、下垂体CT検査、MRI検査、四肢・足X線検査、心電図検査

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