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疾患解説
フリガナ
クリオグロブリンケッショウ
別名
臓器区分
血液・造血器疾患
英疾患名
Cryoglobulinemia
ICD10
D89.1
疾患の概念
本症は様々な血管炎症候群で認められる。血清を4℃で48~96時間放置した時に、沈殿あるいはゲル化したらクリオグロブリンが存在する可能性が高い。このクリオグロブリンが存在する血液をクリオグロブリン血症と呼ぶ。3型に分類されⅠ型はモノクロナール免疫グロブリン(Ig)のみ、Ⅱ型はモノクロナールIgとポリクロナールIgの複合体、Ⅲ型は2種類以上のポリクロナールIgが見られる。
診断の手掛
皮膚を寒冷に暴露した際に紫斑、結節、潰瘍、関節痛が見られたら本症を疑う。また、寒冷で増悪する腎炎や神経炎などの血管炎症状も有力な手掛かりとなる。血清の粘度が高くなることによる、かすみ目、手指の虚血、頭痛、嗜眠なども重要な所見である。モノクロナールクリオグロブリン血症の患者は通常、基礎疾患として骨髄腫、リンパ腫、Waldenstromマクログロブリン血症を持っている。また、混合型の患者の大部分はC型肝炎をもち、残りはSLE、関節リウマチ、感染症を合併している。
主訴
潰瘍|Ulcer
関節痛|Arthralgia
結節|Node/Tuber/Tuberdle
高血圧|Hypertension
紫斑|Purpura
出血傾向|Bleeding tendency/Hemorrhagic diathesis
チアノーゼ|Cyanosis/Cyanopathy
浮腫|Edema/Dropsy
レイノー現象|Raynaud phenomenon
鑑別疾患
ヘノッホ-シェーンライン紫斑病|Henoch-Schönlein Purpura
血栓性血小板減少性紫斑病|Thrombotic Thrombocytopenic Purpura(TTP)
高γグロブリン血症性紫斑病
抗リン脂質抗体症候群
クリオフィブリノゲン血症
HTLV-1関連脊髄症|HTLV-1 Associated Myelopathy
原発性マクログロブリン血症|Waldenstrom's Macroglobulinemia
血管炎症候群|Vasculitic Syndrome
シェーグレン症候群|Sjogren's Syndrome
スクリーニング検査
Albumin|アルブミン
[
/U]
Calcium|カルシウム
[
/U]
Chloride|クロール
[
/S]
Complement CH50|補体価/CH50
[
/S]
Erythrocytes|赤血球数
[
/U]
Erythrocyte Sedimentation Rate|赤血球沈降速度
[
/B,
/B]
Immunoglobulin G|免疫グロブリンG
[
/S]
Immunoglobulin M|免疫グロブリンM/マクログロブリン
[
/S]
Potassium|カリウム
[
/S]
Rheumatoid Factor|リウマチ因子測定/RAゼラチン凝集反応/リウマチ因子定量
[
/S]
異常値を示す検査
Ammonium Ions|アンモニウムイオン
[
/U]
Anion Gap|アニオンギャップ
[
/U]
Citrate|クエン酸/クエン酸塩
[
/U]
Complement C1|補体第1成分/C1
[
/S]
Complement C1q|補体複合体成分1q/C1q
[
/S]
Complement C2|補体第2成分/C2
[
/S]
Complement C3|補体第3成分/β1C・β1Aグロブリン/C3
[
/S]
Complement C4|補体第4成分/β1Eグロブリン/C4
[
/S]
Complement, Total|補体価/CH50
[
/S,
/S]
Cryoglobulins|クリオグロブリン
[
/S]
Fibronectin|フィブロネクチン
[
/P]
Granular Casts|円柱
[
/U]
Net Acid Excretion|総酸排泄量
[
/U]
Osmolal Gap|浸透圧ギャップ
[
/U]
pH|尿pH
[
/U]
Thrombin Antithrombin III Complex|トロンビン・アンチトロンビンIII複合体/トロンビン・アンチトロンビン複合体/TATテスト
[
/P]
Tissue Polypeptide Antigen|組織ポリペプチド抗原
[
/S]
von Willebrand Factor|フォンウィルブランド因子活性/リストセチン・コファクター活性
[
/P]
関連する検査の読み方
【クリオグロブリン】
高頻度に検出される。クリオグロブリンは血清を4℃に放置すると白濁、沈殿、ゲル化し、37℃で再溶解する性質を持つグロブリンで、タイプ1、2、3の3種があり、タイプ1はモノクローナル蛋白(M蛋白)を産生する病態が背景にある。臨床的にはタイプ1を産生するリンパ・形質細胞系の腫瘍性疾患、タイプ2、3は自己免疫性疾患、感染症などで測定されるが、特にC型肝炎患者の陽性率が高いことが知られている。また、冬期に発症するRaynaud症状などの末梢循環障害時にも測定される。
【リウマチ因子】
陽性になることがある。
【C型肝炎】
Ⅱ型クリオグロブリン血症の患者の90%はC型肝炎に感染している。
【皮膚生検】
確定診断は組織に血管炎を認めることである。
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