紫斑、関節痛、腹痛が3主徴のアレルギー性紫斑病で、主として小血管に脈管炎を発症する。40~50%の症例は、IgAが高値を示し、皮膚と血管壁にIgA免疫複合体が沈着している。誘発抗原は、上気道感染ウイルス、レンサ球菌、薬物、食品、昆虫刺咬、予防接種などである。巣状分節性増殖性糸球体腎炎が発症することもあるが軽度である。90%の患者は、小児で男児に多い。2012年のChapel Hill Consensus Conferenceにおいて、この疾患は、皮膚および消化管の小型血管を侵し、しばしば関節炎を起こすIgA1優位の免疫沈着を伴う血管炎と定義され、IgA血管炎と呼ばれるようになった。