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疾患解説
フリガナ
キュウセイジンウジンエン
別名
臓器区分
腎・泌尿器疾患
英疾患名
Acute Pyelonephritis
ICD10
N10
疾患の概念
主として膀胱炎からの上行性細菌感染による腎盂・腎杯の炎症で、起炎菌はグラム陰性桿菌で、大腸菌が大多数を占める。患者は圧倒的に女性が多く、急性膀胱炎症状が先行することが多い。尿路系が正常な男性では稀な疾患である。
診断の手掛
発熱、側腹部痛、全身倦怠感、時に排尿痛などの症状が2~3時間以上から1日で急速に進展する患者を診たら本症を疑う。発熱、腰痛、膿尿が3主徴である。強く腹部触診をすると著明な圧痛が認められるので身体診察を慎重に行う。
主訴
嘔吐|Vomiting
悪寒戦慄|Chill with shivening
悪心|Nausea
高熱|High fever/Hyperthermia
混濁尿|Cloudy urine/Turbid urine
全身倦怠感|General malaise/Fatigue
側腹部痛|Lateroabdominal pain
膿尿|Pyuria
排尿痛|Scalding/Micturition pain
発熱|Pyrexia/Fervescence/Fever
腹痛|Abdominal pain
腰痛|Low back pain/Lumbago
肋骨脊柱角殴打痛|Percussion tenderness of costovertebral angle
鑑別疾患
急性尿細管間質性腎炎
クラミジア感染症
顕微鏡的多発血管炎|Microscopic Polyangitis
腎結核
腎周囲膿瘍
腎膿瘍
トリコモナス症
尿道炎|Urethritis
尿路感染症|Urinary Tract Infection(UTI)
半月体形成性糸球体腎炎
膀胱炎
慢性腎盂腎炎|Chronic Pyelonephritis
淋疾
急性膀胱炎|Acute Cystitis
急性膵炎|Acute Pancreatitis
急性前立腺炎|Acute Prostatitis
急性虫垂炎|Acute Appendicitis
尿路結核
スクリーニング検査
Albumin|アルブミン
[
/U]
Alkaline Phosphatase|アルカリホスファターゼ/アルカリ性ホスファターゼ
[
/S]
Aspartate Aminotransferase|アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ/グルタミン酸オキサロ酢酸トランスアミナーゼ
[
/S]
Creatinine|クレアチニン
[
/S]
C-reactive Protein|C反応性蛋白
[
/S]
Erythrocytes|赤血球数
[
/U]
Erythrocyte Sedimentation Rate|赤血球沈降速度
[
/B]
GFR|糸球体濾過量
[
/U]
Glucose|グルコース/血糖/ブドウ糖
[
/U]
Lactate Dehydrogenase|乳酸デヒドロゲナーゼ
[
/U]
Leukocytes|白血球数
[
/B,
/U]
Magnesium|マグネシウム
[
/S]
Neutrophils|好中球
[
/B]
Protein-Total|総蛋白/血清総蛋白/血清蛋白定量
[
/U]
Urea Nitrogen|尿素窒素
[
/S]
α1-Globulin|α1-グロブリン
[
/S]
α2-Globulin|α2-グロブリン
[
/S]
異常値を示す検査
Casts|円柱
[
/U]
Creatinine Clearance|クレアチニンクリアランス
[
/U]
Fibrin and Fibrinogen Degradation Products|フィブリン・フィブリノゲン分解産物/線維素分解産物
[
/U]
Interleukin-1 Receptor Antagonist [
/U]
Interleukin-6|インターロイキン-6
[
/S,
/U]
Interleukin-8|インターロイキン-8
[
/S,
/U]
N-Acetyl-Glucosaminidase|N-アセチルβ-D-グルコサミニダーゼ活性(尿)/尿中NAG活性
[
/U]
N-Acetyl-Glucosaminidase B [
/U]
Phospholipase A|ホスホリパーゼA
[
/S]
Retinol-binding Protein|レチノール結合蛋白
[
/U]
Specific Gravity|比重(尿)/尿比重
[
/U]
Volume [
/U]
α1-Microglobulin|α1-ミクログロブリン/α1-マイクログロブリン
[
/U]
β-Glucuronidase|β-グルクロニダーゼ
[
/U]
β2-Microglobulin|β2-ミクログロブリン/β2-マイクログロブリン
[
/U]
関連する検査の読み方
【尿細菌定量】
尿中細菌が10万CFU/mL以上なら活動性感染、1万CFU/mL以下なら細菌尿は除外される。1~10万CFU/mLであれば繰り返し培養する。
【尿細菌培養】
全ての患者に行うべきである。大腸菌は尿路感染症の80%以上の原因菌である。培養までの時間が10分以上かかる場合は、4℃で保存する。
【亜硝酸塩試験】
陽性になる。極めて特異性の高い検査である。尿中に排泄される蛋白質由来の硝酸塩は尿中細菌の持つ亜硝酸還元酵素の働きで亜硝酸塩になる。この亜硝酸塩をGriess反応で検出する方法を尿亜硝酸試験と呼ぶ。主として大腸菌などのグラム陰性桿菌の菌数が10⁵CFU/mL以上で陽性となる。
【尿沈渣】
強拡大で1視野あたり1個の多核白血球か1個の細菌を認めるのが条件。油浸1視野辺り1個の細菌があれば1万CFU/mLの細菌尿に相当する。白血球が5個/1視野以上あれば尿路感染症の感度は94.4%、特異度95.0%である。急性では著明な膿尿と細菌尿が殆ど常に認められる。白血球円柱、顆粒円柱がみられたら本症が強く示唆される。
【血中細菌】
菌血症が15~20%の患者に認められる。重症の場合は敗血症を念頭に置き検査を進める。
検体検査以外の検査計画
腹部超音波検査、CT検査、腎シンチグラフィー
関連する診断画像
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