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疾患解説

フリガナ ギラン-バレーショウコウグン
別名 急性特発性多発神経炎
ランドリー麻痺
急性炎症性脱髄性多発神経根ニューロパシー
臓器区分 神経・筋疾患
英疾患名 Guillain-Barre Syndrome
ICD10 G61.0
疾患の概念 上気道感染や胃腸炎の1~2週後に、急性進行性に末梢神経障害による運動麻痺と軽度の遠位部感覚消失を来す炎症性多発神経炎で、自己免疫機序によると考えられている。古典的脱髄型と軸索型に分けられるが、ほぼ同程度の頻度で発症する。2/3の患者は普通の感染性疾患、手術、ワクチン接種後に発症している。最も多いのは脱髄型で、脱髄よりも軸索変性が主な病態の軸索型、外眼筋麻痺、失調、腱反射消失を3徴とするMiller-Fischer型と血清抗GQ1b抗体を伴う型に分けられる。
診断の手掛 本症は反射消失を伴う運動麻痺が、下肢から急激に出現する。麻痺は進行性、左右対称性の上行性麻痺である。顔面筋と舌咽頭筋の筋力低下が、50%の患者に見られる。感染症罹患、手術、ワクチン接種から5日~3週後に筋力低下、特に下肢に力が入らない症状を認めたら本症を疑う。50%の患者は感染症(Campylobacter、腸内ウイルス、Herpes virus、Mycoplasma、EBウイルス)が引き金になる。知覚異常を伴う筋力低下は、通常下肢から始まり上肢へと進行する。殆どの患者の筋力低下は、3週目に最大となる。本症を疑う患者は入院させ、6~8時間毎に筋電図検査、髄液検査、努力肺活量測定を行う。重症筋無力症、ボツリヌス症、ダニ麻痺症、ウエストナイルウイルス感染症、代謝性神経障害、重金属・有機リン酸による神経障害との鑑別が重要である。気管送管を必要とする呼吸不全が、25~30%の患者に発症するので、臨床症状を注意深く観察する。約70%の患者は完全回復するが、3~10%は慢性炎症性脱髄性多発ニューロパチーを発症する。
主訴 嚥下障害|Dysphagia
眼球運動障害|Eye movement disturbance
顔面神経麻痺|Facial paralysis/Facial palsy
筋力低下|Weakness
血圧低下|Blood pressure decreased
言語障害|Language disorder/Allophasis
構音障害|Dysarthria
四肢脱力|Weakness of extremities
しびれ|Numbness
知覚障害|Esthesia disorder/Sensitivity disorder
不整脈|Arrhythmia
鑑別疾患 ウイルス性疾患
自己免疫性疾患
ジフテリア|Diphtheria
周期性四肢麻痺
多発性筋炎/皮膚筋炎|Polymyositis/Dermatomyositis
脳幹脳炎
ビタミンB1欠乏症|Vitamin B1 Deficiency
ボツリヌス中毒|Botulism
ポルフィリン症
サルコイドーシス|Sarcoidosis
ライム病|Lyme Disease
脊髄神経根症
癌性髄膜炎
ポリオ|Poliomyelitis
急性間欠性ポルフィリン症|Acute Intermittent Porphyria(AIP)
末梢神経障害
慢性炎症性脱髄性多発神経炎
重症筋無力症|Myasthenia Gravis
ダニ麻痺症
西ナイルウイルス感染症
スクリーニング検査 Albumin|アルブミン [/CSF]
Erythrocyte Sedimentation Rate|赤血球沈降速度 [/B]
Immunoglobulin A|免疫グロブリンA [/CSF]
Immunoglobulin G|免疫グロブリンG [/CSF]
Immunoglobulin M|免疫グロブリンM/マクログロブリン [/CSF]
Leukocytes|白血球数 [/B]
Lymphocytes|リンパ球 [/B, /CSF]
Neutrophils|好中球 [/B]
Protein-Total|総蛋白/血清総蛋白/血清蛋白定量 [/CSF]
異常値を示す検査 4-Hydroxynonenal [/CSF]
Albumin Index [/CSF]
Aldolase|アルドラーゼ/アルドラーゼアイソザイム [/S]
Amyloid β-Protein Precursor|アミロイドβ蛋白質前駆体 [/CSF]
Anti-GM1 IgG antibody|抗GM1 IgG抗体 [/S]
Anti-GQ1b IgG Antibody|抗GQ1b IgG抗体 [/S]
Bicarbonate|血漿HCO3-濃度/重炭酸イオン [/S]
Calprotectin|カルプロテクチン [/P]
Carbon Dioxide Partial Pressure|動脈血CO2分圧/炭酸ガス分圧/CO2分圧/PCO2/PaCO2 [/B]
Complement, Total|補体価/CH50 [/CSF]
Complement-fixing Antibodies [/S]
Cortisol|コルチゾール [/P]
Helicobacter pylori IgA Antibodies|ヘリコバクター・ピロリ抗体/抗ヘリコバクター・ピロリ抗体 [/S]
Interferon-γ|インターフェロン-γ [/S]
Interleukin-10|インターロイキン-10 [/S]
Interleukin-1β|インターロイキン-1β [/S]
Interleukin-4|インターロイキン-4 [/S]
Interleukin-6|インターロイキン-6 [/S]
Neuropeptide Y|ニューロペプチドY [/CSF]
pH|尿pH [/B]
Soluble E-Selectin|可溶性E-セレクチン/可溶性CD62E/可溶性ELAM-1 [/S]
Soluble Intercellular Adhesion Molecule-1|可溶性ICAM-1/可溶性CD54/細胞接着分子-1 [/CSF]
Somatostatin|ソマトスタチン [/CSF]
Transforming Growth Factor-β1|形質転換成長因子-β/トランスフォーミング増殖因子-β [/S]
Tumor Necrosis Factor|腫瘍壊死因子-α [/CSF, /S]
Tumor Necrosis Factor-α|腫瘍壊死因子-α [/S]
α1-Antichymotrypsin|α1-アンチキモトリプシン [/CSF]
α1-Microglobulin|α1-ミクログロブリン/α1-マイクログロブリン [/CSF]
β-Galactosidase [/S]
関連する検査の読み方 【アルドラーゼ】
中等度に増加する。A型アイソザイムが増加する。
【EBウイルス抗体】
感染の疑いがあれば測定する。
【抗GM1 IgG抗体】
先行する感染で免疫系が刺激され陽性になると考えられている。
【抗GQ1b IgG抗体】
運動失調、眼筋麻痺を来す患者で陽性になる。抗GQ 1b IgG抗体はGuillain-Barre症候群の亜型であるFisher症候群で高頻度に検出される特異抗体で、90%以上の症例で陽性になる。臨床的には感染先行後、急性の眼球麻痺および失調をきたす病態を観察したら、Fisher症候群を疑い測定する。
【抗ガングリオシド抗体】
60%の患者で検出されるが陰性でも本症を否定できない。神経障害発症時には既に抗体を認める。ギラン-バレー症候群に関連する抗ガングリオシド抗体はIgM抗GM2抗体、IgG抗GD1a抗体、IgG抗GD2b抗体、IgG抗GT1a抗体、IgG抗GQ1b抗体が知られている。
【コクサッキーウイルス抗体】
感染の疑いがあれば測定する。
【髄液一般検査】
蛋白細胞解離現象がみられ蛋白は100~1,000mg/dLと増加するが、細胞数は基準範囲内である。蛋白は重症度と並行して増加する。発症後数日は髄液は正常なことが多い。典型的な症状を示さず、白血球数が10~100/μLに増加しているときは不顕性のHIV感染である可能性がある。
【PaCO2】【動脈血pH】
PaCO2が増加し、pHが7.4未満になる。
検体検査以外の検査計画 筋電図検査、末梢神経伝導速度、努力肺活量測定、脊髄MRI検査

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